ミニ法話

照光殿落慶を迎えて

”夢は必ず壁を越える”といわれる。
壁を越える秘訣は「続ける」ことにある。
続けさえすれば、それなりに夢はかなう。

 
これは、大本山總持寺貫首(ご住職)板橋興宗禅師が、今年の年賀状にお書き添え下さったお言葉です。

この度檀信徒の皆様の尊い浄財を頂いて完成いたしました照光殿の建立は、昭和五十九年春、永平寺での修行から帰山した廿三世現住職が実父である師匠の廿二世天盈昭光大和尚と、坐禅堂の建立を発願したのが、きっかけでした。

以来、坐禅堂建立の夢を持ち続けながら、坐禅会の参加を呼びかけた中学生の学習会を始め、その後様々な年代の方々の参加を得、私たちが生きていく上で、坐禅修行の重要性を強調して参りました。

特に、今年百歳におなりの大本山永平寺貫首宮崎禅師が、お年を召されお体が不自由になられても日々修行僧と共に坐禅修行をなされているお姿を拝眉し、お話を拝聴するにつけ、自分が檀信徒共に歩むべき道の正しさを確信してまいりました。そして、この度大願成就し、坐禅堂を蟠龍窟(ばんりゅうくつ)と御命名くださった宮崎禅師様においで頂き、亡き師の祥月命日(四月三日)に落慶・先住忌法要を行うことになったのです。

照光殿一階中央には、旧禅堂のお釈迦様と私たちの修行を見守って下さる十六羅漢様を奉安してあります。そして、その上には、宮崎禅師御揮毫の『黙照光明』の扁額が掲げられております。「黙々として、自己の光明を照らす」私たち一人一人が間違いなく持っている智慧と慈悲に気付き、磨く場所として、皆様にご利用いただける照光殿であり、蟠龍窟でありたいと念じております。

四月一日には月例坐禅会を、二日午後七時より逮夜法要と通夜説教を、そして、三日法要当日を迎えます。どうか、多くの檀信徒の皆様にお参りを頂き、自らの仏心を磨いて頂きたく存じます。

合掌

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