曹洞宗 東龍寺
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曹洞宗 東龍寺

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ミニ法話

平成27年12月1日

ミラノ万博で坐禅を実践して

 5月初めから、10月末までの半年間、イタリア、ミラノで食をテーマにした万国博覧会が、約140の国や国際機関の参加のもと開かれました。特に日本館は人気が高く、待ち時間は、最長で10時間を超えたそうです。
その日本館の二階では、各都道府県が様々な催しを順番に行っていきました。福井県は「禅と精進料理」をテーマに掲げ、10月24日~27日の四日間、伝統工芸の達人たちとともに、永平寺からも坐禅と精進料理の実演に、私も含め4人が参加しました。
私は、ステージの上で、30分の坐禅の実践を一日3回、合せて12回務めました。
幸い、ミラノの郊外に曹洞宗のお寺があり、住職はイタリア人のグアレスキー泰天老師で、そのお弟子さん4名と私が一緒に坐り、真ん中の私だけが聴衆の方を向き、4人が背中を向けて坐りました。ステージの高さは40pくらいで、1.5m先には、来館者が長椅子に座ってこちらを観ているという状況で、長椅子が4列あって、その後ろに通路で立って見ている方いて、その後ろはフードコートという皆さんが和食に舌鼓を打つスペースになっているのです。
 こんな、ところで本当に坐禅が出来るのだろうか、来館者に坐禅を理解してもらえるだろうか、まるで見世物だなあと最初は感じました。皆さんの視線を感じながらも姿勢を真っ直ぐにして視線を45度落として呼吸を調えて坐りました。最初の10分はイタリア語の永平寺紹介ビデオ、その後、グアレスキー泰天老師によるイタリア語で禅の教えの説明、イスでの坐禅の仕方の説明をして、最後の約3分間、皆さんにも坐ってもらいました。
何と、ほとんどの人が法界定印という坐禅の時の手の組み方をして、姿勢を正して坐ってくれたのです。
 最初は不安があったものの回を重ねていくとフードコートのにぎやかな音や、周りの環境と融和して何の抵抗もなく、来館者の方々と一体感を持って坐ることができました。
 坐禅には国境も壁もないのですね。全世界の人々や周りの環境と繋がっていることを実感できるのが坐禅なのです。

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