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シーズン-インに向けて、準備・セットアップと安全管理      2009/04/04(Sat) No.94

弥彦の新シーズンが始まり、皆楽しみにしていると思う。
ここで、私が今までに実践してきて良かったと思うこと、改善してきたことなどの一部を記す。

セットアップについて
機体のセットアップ自体は特別変わるところは無い。
強いて言うなら、色々な人のやり方を見て、便利な方法、合理的な方法等、良いと思うものを取り入れ組み合わせているところはある。
今は亡き「佐々木」さんからは沢山のことを教わった。
直接聞く以外に触れているところ、関わった所を後から見ることでも、細かいところまで配慮されていると感じた。

ここで書くのは飛ぶこと自体には必要としない機体ケース、小物袋、パッド等の始末である。
以前は、機体のセットアップが全部終わってから、ケース類を片付けていた。
今は、ケース類を優先して畳み、一ヶ所へまとめるようにしている。
これは、次のようなことから実行するようになった。

風が強い時、小物類が風に飛ばされて、いつの間にか視界から消えてしまうことがあった。
これは小さく畳む、重量のあるものの下にする等で防ぐことができる。
ケース、小物類が周囲に散乱していると場所を占有してしまい、セットアップのための行動範囲を狭められてしまう。
他の人のセットアップの邪魔になる可能性もある。
また一箇所に寄せておくだけでは、片付けるときに行方不明になっているものが気づきにくい。
飛ぶときにはハーネスに入れるのだから、必ず畳んで片付けるものである。
従って、機体のセットアップとどちらが先でも、全部終了するまでの時間は変わりない。
もしかしたら、機体周辺が片付いて効率的に動けることから、時間が短縮されているかもしれない。

私のことを几帳面だとか…という人がいるが、このような行動を見て言うのだろうか。
私は単に、合理的にやっているだけなのだが。

計器の点検と使用について
バリオ・スピードメーター、GPS等、以前に比べて大変高機能になっている。
バッテリーはシーズンが始まる前に点検するのは必要なこと。
時計の機能があるものは正しい時刻の確認も必要。私のバリオは時計が遅れていくようだ。
使用方法について、折角の多彩な機能を使っていない人がいるようだ。
非常にもったいないし、その機能を使おうとしたときに使用方法を忘れてしまっているかもしれない。
大会のとき以外は必要ないものであっても、普段から色々な機能を使うようにして、マスターしておきたい。

一番重要なのは機体の点検。
シーズン最初の点検に限らず、プレフライトチェックをしている姿を見かけることが少ない。
ファスナーを閉め忘れていたり、ノーズコーンを付け忘れていたり…。
チェックをしていないか、チェック項目から漏れていることが原因である。
私も以前、ミスしたことがあった。パイロットとして恥ずかしいことである。
恥ずかしいだけで済めば良いが、死亡事故につながる可能性のミスもある。
周囲の人が見てくれるのは補助的なものであり、最も重要なのは飛ぶ本人である。
これだけは常に初心に帰り点検したい。

他にもあるかもしれないが、今回はここまで。
これらは他の皆にも同じようにやれということではないので誤解の無いようにお願いします。

今シーズンも安全で、皆良い飛びができますように。

コンパス      2009/04/15(Wed) No.95

多くの人が、入りたくない雲に入ってしまい恐ろしい思いをした事が一度くらいはあるでしょう。
短時間で確実に抜けられる雲ならむしろ楽しかったりしますが、長時間抜け出せなくて完全に方向が分からなくなると大変危険です。

そういう状況になった時に、もっとも頼りになるのは見やすいコンパスでしょう。
GPSやバリオの液晶画面に表示されるコンパスでは見にくくて実際には役に立たないと思います。
お奨めはやっぱりこれ↓。
http://www.sky-sports.net/silva/index_silva.html
雲に入る可能性がある日には必需品とも言えるものです。
ただ、ちょっと、かなり、驚くほど、値段が高い。

安全管理の一つ      2009/04/21(Tue) No.97

私が体験した「ヒヤリ・ハット」事例を掲載します。
以前から、どのような形でやっていくのが良いかしばらく思案していました。
しかし、先ずは始めてみようと思い投稿しておくことにしました。
投稿場所は“「裏」大賞”です。
このページへの入り方が分からない場合は、分かる人に問い合わせてください。
今後も思い出したものを追加していきたいと思います。

どのようなものであるかは「ヒヤリ・ハット」で検索すればよく解ります。「ハインリッヒの法則」でも良いです。
以下一部抜粋
“重大な災害や事故には至らないものの、直結してもおかしくない一歩手前の事例。文字通り、突発的な事象やミスにヒヤリとしたり、ハッとしたりするもの。重大な事故が発生した際には、その前に多くのヒヤリ・ハットが潜んでいた、とされる。
ヒヤリ・ハットは結果として事故に至らなかったものであるので、直接の関係者は「ああよかった」と直ぐに忘れがちである。そこで、職場や作業現場などでは、敢えて各個人が経験したヒヤリ・ハットの情報を公開させ、蓄積、共有することで、重大な労働災害の発生を未然に防止する活動が行われる。”
一部抜粋ここまで。

「ヒヤリ」としたこと「ハッ」としたことの事例を他の人にも知ってもらい、それらに起因する事故を未然防止することが目的です。
事例を沢山知っておくことで、自分が遭遇する色々な状況から似たような危険要素を察知し、危険を回避してほしいと思うのです。
実際に自身で経験してしまうのは大変怖いことです。そして、状況がちょっと違ったら大事故になる可能性があります。
特に、経験の少ない初級者にはこのような事例を沢山伝えておきたいと思っています。
そしてこれは、私自身の安全管理意識再確認のためのものでもあります。
楽しく飛ぶこと、リッジでも、サーマルでも、高度を獲得して楽しく飛ぶための技術を高めるのは誰でも求めることだと思います。
そして、そのための情報交換は自然に行われていることだと思います。
しかし、安全管理に関する情報交換はあまりなされていないように思います。
安全でなければ楽しくありません。安全でなくなったら、飛ぶための技術は意味がなくなります。
私以外の「ヒヤリ・ハット」も沢山公開してもらい同じように掲載し、色々な状況での様々な危険要素に関する情報を皆で共有することにより、安全で楽しいフライトができるようにと願っています。
そしてそれが、色々な経験を積んできているパイロットとしての務めでもあり、役割のひとつでもあると思います。


参考に
一般災害における事故(負傷)率
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/housha/sonota/021001i.htm
古い年代の資料ですが、このページの下のほうです。

上記とは別のことで思っていることがあります。
ファイルにして添付しました。PWは、名簿と一緒です。
ZIPのパスワードは簡単に破られてしまうので、ちょっと面倒なことをして、2重圧縮にしてしまいました。


「ハング基礎講座」には、パイロットにも参考になることが書かれています。
管理人さんが時々更新してくれています。是非閲覧しましょう

ダウンロード./img/No97.zip No97.zip  47キロバイト

車両運行も同様      2009/04/23(Thu) No.98

数年前の総会で、クロカン回収時に使用する車両は、回収する運転手の車両を使用するということが話し合われた。
クロカンに出て回収される人の車両を使用した場合、回収費用は半額(だったかな?)にすることになっていたと思う。
そのため、クロカンに出た人は自分の車両を使用することを希望するようになっていたようだ。

しかし、いつどこで何があるか分からない。交通事故はあちこちで起きている。
他人の車両を運転していて事故にあった場合、保険の契約内容によっては補償されない場合もある。

同様に、LDからTOへ運搬するとき、また、車両回収時も同様のことが言えると思う。
走行距離は短い。しかし、回数を重ねれば延べ走行距離は長くなり、確率としては同様に考えるべき。

私は、フライト後の帰り道で交通事故にあったことがある。
当事者である。(その頃は、当時の巻町に住んでいた)

野積駐車場を出発し、R402から弥彦山スカイラインへ入っていく狭い道路を180m程進んだ小さな交差点。
座標は N37゜41'11.23" E138゜47'16.04" WGS1984
周囲は民家が密集していて見通し悪く車両のすれ違いも難しいところ。
普段我々がTOへ行くとき頻繁に通っている道路である。

その小さな交差点を通過しようとしたとき、右側から乗用車が現れた。
ブレーキを踏むのも間に合わず「出会い頭に衝突」といわれるような事故だった。
交差点の形から見て、当然相手が止まるべきであるように思える場所だったが、一時停止の表示は無かった。
そして、全額相手に負担させたいところだったが、負担割合は35:65となった。
相手の話によると、初めて来た場所で道路が良く分からないまま、狭い脇道に入ってしまったようだ。


車両運行中の責任は、運転者にある。
直接の運転操作は勿論であるが、積み荷に関しても責任を負う。
車両走行中に積み荷のグライダーが損傷を受けたら、その責任は運転者が負うことになる。
そして負担を負うだけでなく、修理あるいは買い替えまでの間、機体の持ち主からフライトの楽しみを奪ってしまうことになる。
だから私は、キャリアにクッションを付けている。特にリジッド機は気になるところだと思う。
積み荷を固定するためのゴムは沢山使用し、どれかが切れても荷崩れすることがないように予防している。
グライダーを乗せているときの速度は普段よりずっと低速で、運転操作は穏やかにするよう努めている。

あるとき、バンパー上に立てているキャリアに改造を加えたときのこと。
自分のグライダー1機だけを載せて格納庫へ運ぼうとしていた。

駐車場前の道路通行車両が途切れるのを待つため停止したところ、バンパー上のキャリアが前に倒れた。
乗せていたグライダーはつられて、一緒に目の前のアスファルト上へ。うわあぁぁぁ〜〜〜〜。
スパーが曲がり、先端が潰れる光景が脳裏に浮かんだ。

積み直して再び駐車場の中へ…。ケースから出し、あちこち点検する…。
どこが曲がったかなぁ…修理にいくらかかるかなぁ…と心配ばかり。
しかし、損傷は見当たらなかった。極低速だったため、機体の損傷は無かったようだ。

運搬距離が短いからと、機体を固定するゴムの数を少なくして緩く留めたこと。
キャリア改造方法が不適切だったことが原因のようだ。これは一旦、元に戻した。
現在は違う改造を加えて、以前より遥かに安全性を増している。

グライダーを載せて走行する時は、他車を優先させるように心がけている。
早い動きをしないのだから急いでいる車には邪魔になると思う。
グライダーを積んでトロトロゆっくり走ってる車は邪魔だなどと思われたくない。
地域社会の目を意識し、謙虚でしっかりと安全管理している姿を表したい。



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