2002年(平成14年度)
「胃・友の会」総会

2002年度【胃・友の会】総会 6月9日(日) 

NEXT21で午後1時より平成14年度の総会が 400名の参加のもとで開かれました。

幹事の高橋さんの司会で最初に会長の久間さんより開催の挨拶があり13年度の事業報告から始まり総会プログラムに沿って進められました。

そして最後に会費の改正で年会費を15年度 から千円を千五百円にUPする事を決議しました。

総会のあとは先生方の講演に移り



【胃切除後の貧血について】        薮崎 裕 先生

まずは始めに薮崎先生よりスライドを使っってお話があり、貧血は全摘の人はビタミンB12の喪失により術後3〜5年以降ほぼ100パーセントの人が発症する。

胃切除による貧血は鉄の吸収能力の低下が原因であり吸収能力は亜全摘で10分の1に、全摘で100分に1に減少してしまう

予防としては、ビタミンCを多く含んだ野菜や果物、また鉄の吸収をよくする動物性たんぱく質、海藻、大豆類を摂取と乳酸菌や干物などが良い。

以外だったのが、食事の前後にはタンニンを多く含む日本茶やコーヒー、紅茶は鉄分の吸収を妨げるので多く摂らない方がいいというお話がありました.
【胃がん治療のガイドラインについて】    梨本 篤 先生

昨年の12月に日本胃がん学会が編集した本の内容にそったお話がありました。そのなかでもう胃がんを恐れることはないということです。またいままでのような画一的な治療方法ではなくオーダーメードの治療が求められる時代でもあるという事でした。

そして、医師と患者からのアンケートの結果発表があり



《医師からこんな患者は問題》 《患者からこんな医者は問題》
@ 無断で医師をかえないで。
A 自分の主張ばかりしない
B 前の先生の悪口を言わない
C 自宅まで電話しない。
D 肩書きをいわない。
@ 説明してくれない。
A 解らない専門用語を使う。
B 知識、技能が伴わない。
C 清潔感がない。
D 顔を見ないで話をする。
E 看護婦との雑談が多い。
F 若い医者にかかりたくない。

以上のような結果が発表されましたが、人間だれしも感情を持っており
お互いに今後とも よろしく ということでした。

【胃の手術を受けられた方へのメッセージ 太田惠一郎 先生

太田先生は4つテーマについて話されました。

1、賢い患者学

かかりつけの医者を持って欲しい。近所の評判の良い人がいい。女性は婦人科医もあった方が良い。

診療を受けるときはお互いに時間を大切にするため、聞きたいことは予めメモしておく。、
セカンドオピニオンは大切であり治療に対する疑問、治療の選択など迷ったときなど積極的に他の医師の意見を聞いて欲しい。、

2、代替療法
全国の入院患者の4割の人が代替療法をやっており一番多いのがアガリスクの6割で 次がプロポリスの3割のあった。使用している時は主治医に話して欲しい。また、音楽療法、などもある。

3、術後の経過観察
術後の障害のなかの骨の密度が低下する骨障害は4割の人に発生する
ものであり活性型のビタミンDなど服用して治療する。
また、がんの予防はがんになる物を避ける事であり食べ物で3割強、たばこで3割の予防ができる。喫煙で、口頭がんで30倍、食道がん2倍、肺がん4,5倍の発生率である。また禁煙にはニコチンガムでとめることが出来るので本人の努力と周り協力が必要である。

4、意志表明書
がんの治療方法などを書面に自分の考え方を書いておく。杉並区の医師会では実施している。などのお話がありました。

講演の後に質問コーナーがあり4件の質問に対しての回答がありました。
そして栄養課の山田管理栄養士から術後の食事に関するアンケートの中間報告がありました。

閉会は副会長の小島さんが挨拶され、最後に「最上川舟歌」の熱唱で終りました。(講演内容は「胃・友の会だより」からの抜粋です)



胃・友の会

平成8年に結成され平成14年で会員数1200名ほど
登録されている。会員はおもにがんセンターで胃の手術
をされた方が多いが他の病院の方も会員になれます。

この会の趣旨は「胃の手術を受けた人が集まり、気楽に
悩みなどの情報を話し合える交流の場としています

  おもな活動内容は年1回の総会、会報の発行(5月、11月)、
研修旅行、毎月2回の癒しのサロン開催などを行っている。

胃・友の会】事務局 
〒951−8566
新潟県立がんセンター新潟病院内
電話 025−266−5111
研究資料室(担当 高木)




アルファ・クラブ

胃を切った人を対象に
「アルファ・クラブ」という全国レベルの会があり、
毎月小冊子を発行しています。
下記に電話、FAX、Eメールで住所・氏名・を連絡すると
入会資料が無料で送られてきます。

 
〒1005−0004 東京都港区新橋2−20

電話
FAX
Eメール
新橋駅前ビル1号館219
03−3569−9531
03−3569−9532    
alpha-cb@hi-ho.ne.jp




胃がんの治療を理解しようとするすべての方のために
 梨本先生の話の内容が詳しく載っている本です。
編 者
発行者
発行所
日本胃がん学会
川井 弘光
金原出版株式会社
〒113−8687東京都文京区湯島2−31ー14
電話 編集 03(3811)7162
    営業 03(3813)7184
FAX  03(3813)0288
http://www.so-net.ne.jp/medipro/kanehara 
 定価(本体1000円+税)


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