ぼくの残りの命をあげるから


久昌寺 中野 睦宗


  1. 「おばあちゃん、ぼくの残りの命をあげるから長生きしなさいよ」 (勝又少尉 S20.5.4 22歳)

    「おばあさん、あしたも帰ってくるよ。ホタルになって滝本と二匹でね。追っ 払ったらだめだよ」(宮川軍曹 S20.6.6 20歳)

    「日本は世界で一番豊かな国になりました。皆さんが何の不自由もなく暮らせ るのは、特攻隊で死んでいかれた人や多くの戦争犠牲者のおかげです」(鳥浜 トメさん)

  2. 盆はな、盆は楽しや別れた人が、晴れてこの世に会いにくる

  3. 『目連おおいに叫び悲号啼泣す。---汝の母、罪根を深く結ぶ。吾今まさに、 汝が為に救済の法を説き、一切の難皆離れ、憂苦罪障、消除せしめん。 仏目連に告げたまわく、十方衆僧、七月十五日僧自恣の時に於いて、まさに七 生の父母及び現在の父母厄難中の者の為に、飯と百味五果吸潅盆器、香油、錠 燭、床敷、世の甘美を尽くして以って盆中に着け、十方の大徳衆僧を供養すべ し。 ---其れ此れ等の自恣の僧に供養するものあらば、現在の父母、六種の親属、 三途の苦を出で、時に応じて解脱し、衣食自然なることを得ん』 (『佛説盂蘭盆経』)

  4. 生きている人間の死者に対する思い入れであり、思い入れを持つことによって、 いまこの世に生きているものの生き方が豊かなものになっていく。