記事一覧

6/8(金) 心にも種類がある ~ 道徳は、自分の心の探検です!

ファイル 910-1.jpgファイル 910-2.jpgファイル 910-3.jpg

 本日、中越教育事務所の指導主事を招聘した道徳授業研修会がありました。隣接校ということで須田中学校からも多数の参加がありました。授業を公開したのは、5年1組成田学級の子供たちです。
 「ロレンゾの友達」という教材文を使って、思春期に当たる高学年児童の「友達観」を広げることを意図した授業です。と言うのも、子供たちにとって、友達とは「困った時~してくれる存在」「一緒に遊んだり協力したり励まし合ったりする存在」です。
 ただ、これは、「何でもかんでも一方的にしてもうらう(してあげる)」だれか友達が言ったからなんでも一緒にやる」につながり易いです。
 ここに焦点を当て、「友達のこれからのこと」を考えて「波風が立つ」行為をすることも、相手を「信頼」し「友情」にあたること、子供たちが友達と話し合ったり、ミニ劇(役割演技)をしたりしながら、少しずつ、自分自身の心を「探検」しながら学び合う授業でした。

 「心」という言葉は漠然としていますが、いろいろな「顔」をもっています。
・感情としての心 … うれしくて笑う、顔で笑って心で泣く等、単純なものから複雑なものまで。
・器官としての心 … 「心を育む」「心を鍛える」等、心を存在するものとして意識
・「裏」としての心… 心=「うら」という読み方があるように、風の音を聞いた時「なんとなく」感じる
     【出典】「ダンゴムシに心はあるか」(森山徹著 PHPサイエンスワールド新書 2011 p32ー36)

 これでも「漠然さ」が残る「心」。今回の授業を通して、なおさら、子供のいろいろな面をじっくり見て受け止め理解していくことが、大人に求められていると思いました。たった1回の言動を取り上げて「決めつける」のではなく、長い視野で見つめる努力をして参ります。

6/1(金) 言葉で、子供の気持ちが見えてくる ~ 主体的・対話的・深い学びをしている子供

ファイル 905-1.jpgファイル 905-2.jpg

◆「あ行」の言葉は、子供の学ぼうとしている(主体的な)気持ちを表している
 1年生から6年生までの授業を参観しています。担任の先生が黒板の前で説明をしている瞬間もありますし、子供たちが発表をしている(音楽なら声出し)をしている時もあります。1時間の授業の数分から十数分間の間、子供たちの発言を聞いていて、共通する発見がありました!
 それは、あ行(あいうえおの50音表の、あかさたななはまやらわ)で始まる言葉を発している子供は、学習内容に向かっている(大袈裟に言えば、意欲的)ということです。

例えば、先生が黒板に整理した内容を見て、「あっ!」と何か発見した瞬間!
例えば、自分の発言の理由を問われた時に、「だって…」と自分の頭の中にある知識や経験を引き出す瞬間!
例えば、先生や友達の説明を聞いて、「なるほど」と感心する瞬間!
例えば、納得できない説明を聞いて、「はっ?」とぽかんと口を開ける瞬間!
例えば、先に進もうとする時、「まだ…」とこだわる瞬間!
例えば、「わかる!」「わかった!」と、自信溢れる瞬間!  等々

「あ音」ではじまる言葉は、みな口が大きく開きます。自分の中にあるものを外に出したくなる時、口が大きく開くのは当然です。そういえば、赤ちゃんが初めて発する言葉も「あ音」です。

◆今年の須田小学校の授業作りの重点は、自分の考えを相手に伝え・相手の考えを受け止めること(対話的)を、子供たちが身に付けることが求められる力と位置づけています。

 このことのためには、理由や根拠をしめしつつ発言すること指導してきました。この外に、友達の考えに関心をしめす(呼応する)ことがとても大切です。子供同士で自然に「あ行」で始まる反応を出し合える学習は、自分では気付かなかった、様々な考えに遭遇できると思います(深い学び)。 

※写真は、4年国語の物語教材「走れ」から。主人公の女の子の気持ちを、会話文、地の文から推論する学習します。子供たちは、2つの心配事が交錯する主人公の気持ちを、友達の考えをつなぎ追究していました。

1/30(火)Q;カッコに入る言葉は? 差別 ←→ ( ? ) ~ 5学年道徳授業

ファイル 767-1.jpgファイル 767-2.jpgファイル 767-3.jpgファイル 767-4.jpgファイル 767-5.jpg

 人権教育、同和教育に関わる道徳授業が5年生教室で行われました。資料「もう一つの水俣病『ある新潟水俣病被害者の訴え』」を使い、昨日と今日の合わせて2時間を使って、新潟県内の水俣病に関わる差別について学び合いました。
 資料では、新潟水俣病患者へのこころない言葉や扱いが書かれていました。当時のことを思い出した内容でした。子供たちが「かわいそう」という言葉を口にしていました。
 患者のつらさは、身体の不自由さ、心ない言動、そして、それが知り合いも含めた人たちから浴びせられたこと、という三重苦です。
 授業のまとめで、「人とちょっとだけ違っても、相手のことを考えて…」という文章を書いている子供を見付けました。そこで…

(私)いっぱい違ったらどうする? 水俣病患者のように身体の自由がきかないくらい。今のあなたは、水俣病の人たちに、あんな(差別的な)言葉はかけないよね。昔の人とあなたの違いは何だろう?
(子)(私たちは水俣病の原因を)知っている。でも、昔の人は分からない。
(私)じゃぁ、(差別をしないためには)どうすればいいのかな?
(子)うわさだけで決めない。(自分と違う身体や考え方について)理由を聞いて確かめる。
(子)みんなおなじにあつかう
(私)(水俣病の人も歩けなくても)同じように歩かせるということ?
(子)できなことは助けてあげる
(私)ということは、出来ないところは助けて、私たちと同じようにできるようにしてあげること?(公平)
  何でもかんでも同じにすることとは違うんだね。(平等)

※上の(子)は、机間巡視をした内の4人の子供たちの考えが混ざっています。ただ、子供たちと対話をして、平等から差別が起きるということもあることに、改めて気づかされました。数十年前の水俣病患者に対する差別意識を無意識にもってしまう恐ろしさを教えてもらいました。

1/25(木)今日の空は真っ白! 心は何色? ~ 給食週間&交流給食

ファイル 773-1.jpgファイル 773-2.jpgファイル 773-3.jpgファイル 773-4.jpgファイル 773-5.jpg

 今日も、ほぼ全国的に「給食週間」です。食に対する理解と感謝の気持ちを深める週間です。今日のメニューのテーマは、「心に効くカラフル献立」です。
 また、恒例の交流給食も実施しました(今日は、中学年の学級に教職員が混ぜてもらいました)。

1/23(火)4年生が委員会を選ぶ時の参考にするために ~ 5学年の国語授業を参観しました

ファイル 771-1.jpgファイル 771-2.jpg

 今日は、5学年の国語の授業を全校で参加して学び合いました。子供たちは、4年生が委員会を選ぶ際の参考になるための資料づくりを「学習ゴール」として、どんな工夫をすればいいのか学習しました。
 学級担任がもってきた資料の「問題点」を子供が指摘することで、よりよいパンフレット作りのめあてをもつ流れです。
 子供がもったパンフレットのめあては、
【表現の方法】4年生にも「委員会活動を分かり易く」伝える
【表現の意図】4年生に「委員会の楽しさ」を伝える
の2つの要素を意識していました。

1/22(月)すくすく育っています ~ 卒業式を花でいっぱい!

ファイル 764-1.jpgファイル 764-2.jpgファイル 764-3.jpg

 毎年、卒業式の会場を飾る「サクラソウ」たち。今年も、すくすく苗が育っています。2月頃から、太陽の光を浴びて、上へ上へを茎を伸ばしていきます。サクラソウは、三段咲きといって、竹で言うところの「節」のように、花がまとまった高さのところで横に花開きます。
 ホップ・ステップ・ジャンプ! 大きく羽ばたけくための「応援花」となるように、お世話をしていきます。

1/19(金)相手のことを考えた言葉や行動をするには、どうすればいいのか? ~ 3年生の道徳授業から

ファイル 762-1.jpgファイル 762-2.jpg

 今日は、人権に関わる道徳授業が、3年生でもありました。

◆【3年生】3時間目 資料「もやもや書き」
 テーマは『相手のことを考えた言葉や行動をするには、どうすればいいのか』

◎子供たちのもやもや
 嫌な思いをしたことを書くノート(もやもやノート)をもとに、人間関係をよりよいものにしていこうとするクラスのお話です。
「おまえなんか貧乏で汚いから、誘拐なんかされないよ」「算数の成績が学級で一番悪いな」「おまえんちは貧乏なんだからソロバンなんか習う必要ないよ」なんて、同級生から言われて【もやもや】した気持ちがノートには綴られています。
 そこで、学級会を開いて解決しようとしたところ、上の言葉を言った子供たちは、「そういうつもりではない」「(鼻水をふいていないから)きれいにふいてほしい」などの『いいわけ』をして、話し合いは並行線に。
 そんな中、貧乏を理由にソロバン塾不要を言われた子供が、「鼻水が出るのは小さい頃の病気にせい。お金がないから直せなかった。貧乏のどこがいけないんだ」という訴えから、学級の雰囲気が変わっていく…。
 
 話を読んだ3年生の子供たちの「もやもや」感もヒートアップします。「ひどい」「よくない」…等々
 でも、そのような「気持ち」だけで問題解決に向かうことが道徳の学習のねらいではありません。「気持ち」を以外の「(相手の見た目や経済上の問題)を相手に言った行為」について考えました。
 
 大人でも無意識のうちに、(つい)問題発言を言ってしまい、連日メディアでも大きく報道されるくらい根が深いです。おきまりの「そういう意図ではありませんでした」という『いいわけ』で終わるのも、今日の資料と同じです。

 今日の3年生の子供たちの「もやもや」の言葉を丹念に聞いていると、ヒントがありました。

①見聞きしたこと(貧乏・汚い・学業成績など)を本人に言うことはいけない。
②①とは関係ないことに結び付けること(誘拐されない・ソロバン不要など)はいけない。

 子供の考えを関連付け価値づけることで、普段の生活場面でも活かせる力(心のものさし)を一緒になって作り上げることが大切ではないかと考えています。
 ①②は当たり前と片付けてしまわず、さらに、自分の体験や価値観をもとに、何故そう考えるのかより深く考え合う指導をしていきたいと思います。

 これまでに5つの学年の道徳授業を紹介してきました。教科の学習と同じところ(学習課題を元に考える力、自らの体験や価値観を根拠にした対話力、友だちの考えを取り入れながら考えをまとめる力)もあり、違うところ(矛盾した考えを整理する力)もあることも改めて気付かされました。
 参観授業の中では、子供から出てきた矛盾した考えをどう生かす(まとめるではなく)のか、立ち止まった授業もありました。私は、それだけ、須田小の子供たちが次のステップ(高い思考力)の入り口に来ていると感じました。
 もう1学年の授業後、須田小の道徳授業(よりよく生きていくための思考力を高める学習)のスタイルの試案を「かたち」にしていきたいと考えています。

1/19(金)困った時、どう考えて行動すればいいのか? ~ 1年生の道徳授業から

ファイル 761-1.jpgファイル 761-2.jpgファイル 761-3.jpg

 今日は、人権に関わる道徳授業が、1年生でありました。

◆【1年生】1時間目 資料「おおかみさんがひっこしてきた」
 テーマは『判断に困った時、どうしますか? 見た目それとも…。』

◎子供たちの迷い
 ひっこしてきたばかりの面識のないオオカミが開くパーティーと、くまのビデオ視聴会のお誘いを受けた、リス・きつね・たぬき、見た目で判断するきつね、迷うたぬきとリス。1年生の子供たちも、最初は物(ケーキやビデオ)で判断して意見は真っ二つに分かれたが、「おおかみは動物を食べる」「昔から悪い」「くまは優しそう」と、全員が「くま派」になってしまいました。
 しかし、「(みんなが知っているこわいオオカミと同じで)このおおかみも悪いとわかるの?」の教師からの返しに、「分からない」「引っ越してきたばかりでよく分からないのに、見た目で決めるのは悪い」など、一転「おおかみ擁護派」に全員が変わります。

◎子供がゲットしたもの
 この続きを考えている子供がいました。「見た目できめるのはいけないけど、(やっぱりこわいから)おおかみさんの家にはいけない。で、どうする? きつねやうさぎの話だけでなく、他の人からも話を聞いてみる」なるほど! それでも、よくわからなかったら? ……。この子は、思考(見た目で判断しない)と行動(行くか行かないか)を繋ぐための「考える道具」として、「他の人の考えも聞く(多様性)」とゲットしていました。他にも多様な行動判断があると思います。そのことが、見た目で判断しないという思考判断力をより強めると感じました。

1/17(水)トイレを汚したのはだれだ? ~ 4年生道徳授業

ファイル 758-1.jpgファイル 758-2.jpg

 
 さあ、大変です。トイレの便器についていたう○こ。男たちはおおさわぎ。ところが、そこを掃除しているみつるさん。しかし、いつしか周りの子供たちの中からみつるさんに対して「きたない」という言葉が…。

 4年生の道徳授業(人権教育、同和教育)を行いました。資料に「このままではいけない…」を使って目的に迫りました。

◆子供は小説家です。~だれがトイレを汚したか
 資料を読んだ子供は、それぞれ違うストーリーを作り上げていました。
・Aさん:
【まさるさん】は、自分が汚したのに、みつるさんに、なすりつけている。みつるさんは偉い!
・Bさん:
【ほかの誰か】は、自分で汚したのに、そのままにしている。みつるさんは偉い!
【みつるさん】「(みんなの使うトイレを)汚したから悪い」等。
・Cさん:
【周りの友だち】は事実を確かめずにうわさをしたので悪い。みつるさんにひどいことを言っている。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
◆道徳の「教科化」で、何が変わる? 
 他の教科の学習と同じように、1時間の終わりに、「これがわかった。こうしよう。」という解答(納得した解答)をゲットする。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 
◆今日の授業で、子供が考えていたことは?
 「何がいけない? どうすればいいのか?」を考え導き出した解答は、2つ。 
①みつるさんが汚したか確かめずに、うわさを流したり飛びついたりしていること【論理的な思考力】
②みつるさんに、ひどい言葉を投げつけていること【情理的な判断力(義:フェアプレー精神)】
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
◆子供は哲学者です。~ 何を大事にするかで判断が変わる!
 4年生は、条件設定(みつるさんが汚したのか、他の人のか、まさるさんか)によって、②についての受け止め方を、実にたくさんしていました。
 「汚したみつるさんも悪い」(丁寧に使うという規則違反)→「わざとでなければよい」→「誰でも失敗する、どんな場合でも悪くない」まで。どれが道徳的にみて高いのでしょうか。
 比べてみると、子供の判断基準-「心のものさし」-の幅の大きさに驚かされます。

 子供の考えを整理して、子供自身が道徳性の高まりを実感できる授業づくりを目指していきたいと思います。

1/17(水)がんばることは… ~ めあて朝会

ファイル 759-1.jpgファイル 759-2.jpg

 今朝、体育館で全校めあて朝会を実施しました。冬休み中の反省と3学期のがんばるめあてを、1年生から6年生までの各学年代表児童が発表しました。 ※内容は、次号学校だよりに掲載します。
 最後に発表した6年代表は、発表の中に「須田小学校の伝統を守っていきたい」という言葉がありました。頼もしいと感じました。

ページ移動