成道会にちなんで

定光寺 乙川文英

平成二十三年十二月二十日 加茂法話会

三佛忌・・・佛誕会(四月八日)・成道会(十二月八日)・涅槃会(二月十五日)

成道

出家後六年間の苦行・沐浴・乳粥の供養・菩提樹下の坐禅・八日目の早朝、明けの明星を見てさとりを開く。

臘八摂心

釈尊の成道にちなみ、十二月一日から八日早朝まで眠ることなく坐禅を行ずる。

一日十一チュウの坐禅(大栄寺専門僧堂の場合)。

七日の徹夜坐禅後、八日早朝に献粥諷経。小豆粥を食べる。

唯叢林に在て修錬弁道すべし

然るに諸仁者、子細に叢林に修錬し、長時に知識に参尋して、大事悉く明め、自己まさに明弁し畢り、其後暫く根を深くし蔕を固くせんことは、曩祖の附属なりといふとも、殊に此一門の中、永平開山独住を誡めらる。是れ人を邪路に趣かせじとなり。先師二代の示しに曰く、我弟子は独住すべからず、設ひ得道せりとも叢林に修錬すべし。況や亦た参学の輩は一向独住すべからず。是制に背せん者は吾門葉に非ずと。(中略)近代諸大宗匠、皆独住を好まず。況や人の根器悉く昔の人よりも劣なり。唯叢林に在て修錬弁道すべし。(『伝光録』第十四章)

 

書籍紹介

佐々木閑『「律」に学ぶ生き方の智慧』新潮選書