発願(ほつがん)

定光寺 乙川文英

平成十五年七月十六日 加茂法話会

如来

釈迦如来(娑婆世界)・阿弥陀如来(西方極楽世界)・薬師如来(東方浄瑠璃世界)・阿しゅく如来(東方妙喜世界)・大日如来

菩薩

地蔵菩薩・観世音菩薩(観音・観自在)・文殊菩薩(智恵)・普賢菩薩(慈悲)・弥勒菩薩(未来仏)・法蔵菩薩(阿弥陀如来の前身)

四弘誓願文

衆生は無辺なれども、誓って度せんことを願う。

煩悩は無尽なれども、誓って断ぜんことを願う。

法門は無量なれども、誓って学ばんことを願う。

仏道は無上なれども、誓って成ぜんことを願う。

(『摩訶止観』)

三帰礼文

自ら仏に帰依したてまつる。当に願わくは衆生とともに、
大道を体解して無上意を発さん。

自ら法に帰依したてまつる。当に願わくは衆生とともに、
深く経蔵に入りて智恵海の如くならん。

自ら僧に帰依したてまつる。当に願わくは衆生とともに、
大衆を統理して一切無礙ならん。

(『華厳経』「浄行品」)

普回向

願わくは此の功徳を以て

普く一切に及ぼし

我等と衆生と

皆共に仏道を成ぜんことを。

(『法華経』「化城喩品」)

今すぐに

若し菩提心を発して後六趣四生に輪転すと雖も、其輪転の因縁皆菩提の行願となるなり、然あれば従来の光陰は設い空く過すというとも、今生の未だ過ぎざる際だに急ぎて発願すべし。

(『修証義』「発願利生」)