![]() 古典劇集(筑摩世界文学大系 18) 筑摩書房 1975 コルネイユ、ラシーヌ、モリエールといった古典劇を観る機会というものが全 くないといっていい地方に住む者にとって活字でセリフを読み、ト書きを読んで 舞台を想像するしかないのはまことに残念です。しかし、この本に収載のラシー ヌの悲劇「フェードル」の翻訳はまことに見事で声に出して読みたくなるようで、 声のいい人に朗読してもらったらさぞ素晴らしいだろうと思います。劇(戯曲) の場合はやはり舞台での展開を目で追うよりも耳から入ってくる声や音がいかに重要であるか をあらためて感じるのです。それにしても古典劇を演ずる俳優はあのもの凄く長いセリフをど うやって覚え込むのでしょうね。 |
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