瀬田甲一郎詩集 心のたび 小羊舎 1995
心優しい空手の達人の評判がありますが、本人は辛かった少年時代の
経験を若い世代に味わわせたくないと自分自身にも門人たちにも「思い
やり」を持つことだけが自分も生き、他人も生かすことができる唯一の
種だと語っています。タンポポの花のようにおおらかでありたい、そし
て風に乗っていたるところにささやかな喜びを送るタンポポの種のよう
な生き方をしたいと彼は言いました。いろいろな理由から非行や家庭内
暴力にしけ自分を表現できない少年たちに寄り添うようにして彼らを助
けて来ました。
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