日本お伽集 2(東洋文庫) 平凡社 1973
この本は大正12,3年ころに出版されたものの復刻らしいです。この2集では
伝説として山椒大夫とか羅生門などの物語6話、お伽噺では桃太郎、花サカジジイ
から文福茶釜など10のお話しを載せています。山椒大夫はおそらく森鴎外の再話
によるのではないかと思います。説経集などでみる物語の結末で山椒大夫を鋸引き
の刑にする場面が省略されています。一方、サルカニでは近ごろの絵本で「サルは
カニにあやまりました」というところで、子ガニが「おやのかたきだ」とか叫んで
サルの首をチョン切るのです。面白いですね、大正時代というのは。
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