和服のキリスト者(木月道人遊行記) 竹中正夫 日本基督教団出版局 2001
難波宣太郎(1865−1945)という名前を恥ずかしながら知らなかったのですが、この
本を紹介されて彼が小生に縁の深い新発田市(当時は町)で長く牧師として宣教・伝道
をされたことを知って人間のかかわりには何か偶然以上のものがあると思ったものでし
た。この小伝の中に収録されている難波師の漢詩の解釈を現在三条教会(日本基督教団)に在籍の
州脇五東さんがなされているのもこの本の中身にいっそう親しみを覚えさせられます。
難波牧師は新発田に赴任中、思い立って街頭伝道を志し毎週月曜日に同郡内の水原町で街頭に立ち、
木曜日には新発田の町の辻に立ってキリスト教を伝えました。それで自ら称して木月道人と名乗ら
れたとあります。まことに近代日本のキリスト教初期の伝道者の情熱が伝わってきます。
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