詩集U(リルケ全集 2) 弥生書房 1973
リルケの生涯の後期の詩作品を収載。最高傑作と言われる「ドゥイノの悲歌」「オル
フォイスのソネット」は別巻になります。この巻ではどれもよく知られた詩集「新詩
集」をはじめ、「果樹園」や最後の詩集「薔薇」を収めています。「新詩集」は20
世紀初頭といってもよい1903年から1907年にかけて書かれたということは今から見ると随分古い
時代のもののように思えるのですが、その多くの詩は決して古びてはいないばかりか、事物の本
質を見つめ、人間実存を直視するリルケの言語表現は今なお鋭く問いかけてくるものがあります。
