シモーヌ・ヴェイユ著作集T 春秋社 1968

著作集T、「戦争と革命への省察」。1930年代の初頭に書かれた多くの論文に
は労働問題、その背景にある政治経済の問題を追求する姿勢が鋭く現れています。ロ
シヤ革命がようやく勝利を収めた段階ではやくもスターリンの党内官僚主義の悪弊が
見えてきたことに烈しい批判とその行方に対して深い憂慮を示しています。ヒトラー
一派が権力を握る中で苦悩するドイツの労働者市民たちに深い同情と連帯を示した論
文「ドイツにおける状況」は現在のわれわれが抱える問題の根を考えさせられます。