日本帝国主義の形成(日本歴史叢書) 井上 清 岩波書店 1968

明治の新国家がスタートした時がすでに世界史的には独占資本主義と近代帝国主義が
世界の隅々まで支配下に置こうとする勢いで、あるいは植民地の奪い合い、あるいは利
権の獲得競走、そのための資本投下など、さまざまな形でその活動を強めていた時期で
あった。本書では明治国家の指導者たちが不平等条約を押しつけられるなど欧米各国の
圧迫を受ける中でその解決の方向をアジアの後進的な国々の弱点につけ入ることに求め
ようとしたこと、そうして日本を列強と言われた近代帝国主義国家群の仲間入りを果た
し、アジアにおける植民帝国への道をひた走り1945年の大破綻に至ることになって
いった状況を明らかにしている。