
日本切支丹宗門史 中 レオン・パジェス 吉田小五郎訳 岩波文庫 1983 初1938
第二編将軍様の時代、1616年から1631年までの出来事を記述。ここでいう将
軍は徳川幕府第二代秀忠のこと。前代の家康は豊臣秀吉の禁教令をそのまま踏襲したが、
秀忠にいたってさらにキリシタンを厳しく取り締まる政策をとった。そのため全国にわ
たって 殉教の死を遂げる者が数知れなかった。キリシタン宗門史はこれ以後そのまま
キリシタン殉教史の観がある。それぞれの思惑もあってキリスト教を庇護していた領主
たちもその保身のためには幕府の政策に従う道を選ぶほかなかった。
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