さいごのシモーヌ・ヴェイユ 田辺 保著 御茶の水書房 1984
シモーヌ・ヴェイユを心から愛し、尊敬する著者がシモーヌの魂の足
跡を尋ねて記した覚え書きと言ってよいかと思います。読者はページ毎
にシモーヌの歩いた道やシモーヌが立ち止まって眺めたであろう風景が
目に浮かんで来ます。その文章の間にシモーヌ・ヴェイユのたぐいまれ
な人間洞察の深さを、著作の一部や手紙から引用してあり、そこかから
シモーヌの声が聞こえてくるようにさえ感じます。フランチェスコを慕
ってアッシジの野や道を逍遙するシモーヌの姿を描くところの章はは実
に美しく、シモーヌの厳しく、気高くもある思想の一つの源泉のありか
を知らされる思いです。
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