
獄中からの手紙・燕の書 E・トラー 村山知義・島谷逸夫訳 東邦出版 1971
エルンスト・トラー(1893−1939)
詩人、劇作家であって第一次大戦後の激動する時代に革命的バイエルンの指導者
アイスナーに協力して実際政治に参加。アイスナーが暗殺されるとバイエルン労農
兵 評議会議長をつとめ、その後革命軍の指揮を執る。しかし、ドイツ革命は敗北
に終わり、追われる身となり逮捕されて5年の禁錮刑を受ける。ナチ政権により市
民権を剥奪されるが国外から国際ペンクラブ大会に自由ドイツ文学者代表として出
席するなど、その悲劇的な死を選ぶまで自由と平和のために戦い続けた。ここに収
められたのは獄中で書かれたこれらの手紙ときわめて完成度の高い詩群である。
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