
日ごとの讃美=
テゼー共同体の祈り 新教出版社 1982
この聞き慣れない名称の共同体の運動はまだ知る人が少ない。1981年に
「福音と世界」誌に連載された記事で紹介されたのが自分などははじめて
知ったきっかけである。ロジェ・シュッツという人が第二次大戦中にフラ
ンス・ブルゴーニュ地方のテゼーに移り住んでひとつの使命感のもとに生
活を始め、小さな礼拝堂を建てて自分一人で祈りに行くということをして
いた。いつしかそこに異なる背景を持つ七人の兄弟たちで共同体が創設さ
れることになる。それが1949年のことであった。この運動はエキュメニカ
ルな性格を基本にあってこの「日ごとの讃美」に見られる祈りも真面目な
キリスト信徒に対する提議であり信仰生活へのヒントを示すものというべ
きものであると思う。